「っは…ん…」
気持ちがいいけど苦しい。
違和感に俺が目覚めると…下半身になにかいた。

「お、お前っ!?」
「おはようサツキ」

にっこりと、先走りで濡れた顔で笑顔を浮かべるのは超美少女顔である美少年大悪魔クローデットである。

「朝のお世話をしにきたんだけど、サツキ珍しくぐっすり眠ってたね」

ああ結界を張っておけばよかった
俺は恐る恐る陛下の方を見ると…

「…死ね」

顔を真っ赤にさせながら布団から睨んできていた。

「い、いつから起きてたの」
「お前の大声で目が覚めた」

くそっ魔術でクローデットをどっかに閉じ込めておくべきだった。
「この人が例の『国王陛下』?」
「お前こそ何者だこの変態」

「…あー、あぁ…!」

こんな、愛人と正妻にはさまれるような事態には一生ならないと思っていた。
死ぬほど恥ずかしいのとヤバイ感でとにかく事態の収まりがつかない。

「とりあえず、下半身収めないと大変でしょ?」

悪魔的な微笑みでクローデットはそう言う。
その言葉と同時に立ち上がった俺のペニスを陛下はガン見してさらに真っ赤になる。
それをみてクローデットは挑発するように笑ってペニスに再び舌を這わせる。
見せつけるように、愛撫して音を立てる。
あぁふりふりしてるお尻が可愛いなぁ…なんて現実逃避してるヒマはない。
「へ、陛下…これは深く考えないで欲しいんですけど」
「深く考えないで?年端もいかない少年に自身の性器を舐めさせてる男が隣でひと晩眠っていたことがか?」
やばい、完全に怒ってる。
その間も健気にせっせとクローデットは愛撫を施してくる。

「―そうだ、陛下も一緒にしよう!?」

俺は何を言ってるんだ。
陛下は怒りから軽蔑の領域にはいったみたいで氷より冷たい瞳で睨みつけながらベットを出ていこうと…
「サツキ、もういいよね?僕、挿れて欲しくてもう我慢できない…」
こちらはこちらでズボンを脱ぎ始めて自身のアナルをほぐし始める始末。高い嬌声がこのやばい空気を漂う。
「…ここまでの下衆だとは思っていなかった」
「どうみても逆レイプみたいなものだよっ、陛下が下の世話してくれるならこんなことにはっ!」
「ほう、私がお前の下半身を世話すればこんなことにはならなかったと?」
「せめてキスのひとつやふたつくれればクローデットを呼び寄せることも…」
嘘だ。めちゃくちゃな暴論と嘘をついている。
俺は陛下が非処女のことに絶望してやけくそにクローデットを召喚したのに全てを陛下に押し付けることでこの謎の事態を回収しようとしていた。
あぁ陛下、へっぽこなんだからこれで納得してどうにかこの部屋から出ていくなり好きにしてくれ。

「なら、これで満足か」

唇に、暖かくて柔い感触が押し付けられる。
まさしく、陛下に口づけられたのだ。
まじまじと陛下をみると伏し目がちにこちらをチラチラと見てくる。真意はとれない。

「ちょっと、そこだけで楽しまないでよ」

ぶーっと不機嫌になったクローデットに今度はキスされる。
陛下とは違って舌まで入れてくる濃厚なヤツだ。
「ぷはっ…こっちのほうがサツキは好みだもんね」
勝ち誇った顔でいうようなセリフではない。
「なっ、私のよりこの淫婦のほうがいいというのか!」
陛下はブチギレ始めた。もう、俺は事態の収拾を諦めたのだ。
これならいっそ開き直ってやろう、楽しんだもんが勝ちだ。

「陛下にはキスの仕方を最初から教えてあげるよ…クローデットは寝込みを襲わないこと」
「はーい」
「き、キスの仕方など…!」
「わからないでしょ」

陛下はいかにもわかってますといった顔で怒るがあんなの子供でもできる。
素直に返事をしたクローデットは自身の乳首を弄り始める。その先に揺れている宝石を見て陛下は信じられないものを見たような変な顔をした。
「ほら、陛下よそ見してないで」
「よそ見などっ――」
唇を強引に奪う。はじめは優しくなんども口づけて逃げようとする陛下の腰を引き寄せる。
「ふっ、うっ、はんっ」
「そう、鼻で息をして陛下」
可哀想なぐらい健気に、陛下は俺についてこようとする。無自覚だろうが俺の首に巻きついてきている腕が愛おしい。
もうワンステップすすもうと口の中に舌を入れてみると陛下はどうしていいかわからず固まってしまった。なので口内を舐め回したり下を根元から吸ったり好き放題させてもらう。力が入らなくなった陛下は俺に寄りかかってくる。熱い体温と芯を持ち始めている下半身が可愛い。
解放してあげるとぜえぜえと息を吐きながら肩に顔をうずめてくる。
「…陛下、大丈夫?」
「うん…」
頭が回ってないのか、子供っぽい言葉遣いの陛下はなかなか元に戻らない。

「サツキ、ナカにいれていい?」
随分出来上がった様子で、元天使らしい容姿乱れさせながらクローデットは聞いてくる。
俺もそろそろ吐き出したい。
「あっ、んふ、ぁあ」
よほど興奮していて立ち上がっていたんだろうか、いつもよりも大きめの俺のペニスを熱い媚肉が包む。全て入り終わった瞬間、クローデットは安堵したように力を抜いたが俺は寝込みを襲われたことに対する怒りもあって腰を掴み下から突き上げてやる。
「きゃぁんっ、あぁ、やっ」
「嫌じゃないだろうこの淫乱天使め」
「て、天使じゃな、ああっ」
自身でも腰を艶かしく動かしながらクローデットは喘ぐ。
何回か弱いところを重点的に突いてやるとすぐに達してしまった。
俺もそれに合わせて中に精を吐き出す。
それで疲れたらしいクローデットはベットに横になった。

陛下、俺、クローデットという謎の組み合わせでベットに伏せている。
陛下は相変わらずぼんやりしてるし俺も達したあとの無気力感でぼんやりしてる、クローデットも同じくだ。

―もう、二度寝しよう

俺は二人の小さな頭を撫でてもう一度眠りに就いたのだ。

Copyright (c) 2017 All rights reserved.