「起きて、可愛いクローデット起きなさい」
「んぅ…だれ…」
なんだか、とてつもなく最悪な夢を見ていたような。
僕は眠気を堪えて目を開けた。
そこには、大天使であるお兄様のオーレリアン様がいた。僕と同じ色彩の髪と瞳。だけど髪の毛は僕より短く切ってあって瞳は僕のように子供っぽくなくどこか冷ややかで美しい雰囲気だ。
「…可愛いクローデット、貴方からの弁解を聞きたい」
「べんかい…?お兄さま、なんのこと…」
そこで、一気に記憶がもどった。
僕は、僕はあの人間に…!
「こんな汚い印までつけられて天界に戻ってこれたのはお前が初めてだよ」
「お、お兄さま…僕」
急いで差された胸元をみているとそこには真っ赤なあの男の印と思われる刺青があった。
お兄さまの瞳はいつも以上に冷たく、僕の胸を刺す。
涙がぼろぼろとこぼれてくる。僕はどうしたらいいんだろう。身体を好き勝手にされてこんな印まで付けられてしまった。これはあの男、もしくは僕が死ぬまで有効で消して破れない印。
「クローデット…あれほど現界には近づいてはいけないといいましたよね?」
「…ごめんなさい」
「可愛い弟が堕天使にならないために私も必死で動きました…しかし、天界議会で貴方は数日後には堕天使として天使の証を剥奪され魔界に落とされます」
…そんな
辺りを見回してみると、そこは数回見たことがある罪を犯した天使用の独房だった。
僕は悲しかったけどそれよりも何倍も苦しそうにしているお兄さまを見るほうが苦しかった。
「…現界で何をされたのです?天界に送り返されてきた貴方の身体にはキズはありませんでしたが…」
「そ、それは…」
言えない、あんなこと言えるわけがない

「…言えないのなら、身体に聞いてみるしかないですね」

お兄さまは、そう冷酷に告げた。


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「こんなにも…淫らな身体にされてしまって…」
「ごめんなさいお兄さま」
ぷっくり腫れた乳首をまじまじと観察される。お兄さまが下心なんてないすばらしい大天使さまで僕の体を診察のためにみてくれてるとわかってるのに…あの男に教え込まれたことは健在でお兄さまが僕の恥ずかしいところをみているというだけで感じてしまう。
ツン、と立ち上がってしまった僕の乳首をみてお兄さまは苛立ったように冷たい指先で抓った。
「いたっ、痛いですお兄さま」
「我慢しなさいクローデット」
お兄さまにほかに意味はないとわかっていても、どこか厭らしく胸の先端を虐められる。
僕は下肢が期待してしまうのを必死で抑えて黙り込む。
「ほかは…薄汚い人間に暴かれてはいませんか?」
「う、その…」
あんなところをずっと犯されていただなんて…言えない。
けど、天使として最後まで潔く正直に生きようと思って僕は恐る恐る告げた。
「あの、あそこを…」
「あそこ、どこですか?」
「うぅ?…」
お兄さまに急かされるように僕はゆったりとしたズボンを脱ぐ。下には下着を着けていなかったからすぐに裸になってしまった。
「あの…」
「どこなんですかクローデット?ここは大丈夫のように思えますが…」
お兄さまは普通の顔をして僕のアレを指でなぞった。
い、いくら兄弟でもこんなの恥ずかしい!
言葉にできない僕はお兄さまに臀部を向けて片方だけ肉を割って見せる
「ココを…ずっと触られていて…」
「…残念ですクローデット」
「へ?」
お兄さまは怒った顔をして僕をベットに突き飛ばした。
そして仰向けにひっくりかえす。あまりに鮮やかな手腕に僕は驚いてしまう。
「ほら、きちんとみせなさい」
「お兄さまぁ…」
涙目になりながらもお兄さまには逆らえないのでなんとも無様な格好で臀部の肉を割りソコをみせつける。外気に触れて嫌でもヒクヒクと蠢いてしまっているのがわかって赤面した。
「…どれくらい、使われたらこんなふうになるのやら」
呆れたようなお兄さまの声に僕はもう半泣きだった。
「お、お兄さま…そんなに大変なことになってるのですか?」
「ええそうですよクローデット。桜色の初々しかった媚肉は赤くなって疼いてますね…」
「…お兄さま、なんで元の状態をしっているのですか?」
「ちっ…いえ、弟の全てを管理するのは兄の役目ですから」
舌打ちをしたように聞こえたがなにかの間違いだろうか
あまり釈然としないけどお兄さまが言うならそうなのだろう。僕は無理矢理納得した。
「あぁっ!」
「はしたない声を出すのはおやめなさい」
お兄さまがソコに冷たい指先を入れてきたから驚いて出ちゃっただけなのに、怒ったお兄さまによくされているお尻ぺんぺんをされる。
「はぅ!」
「今度声を出したらその度に臀部を叩きますからね」
僕は必死に声が出ないようにベットのシーツを噛んだ。
お兄さまの冷たい指先がナカにはいってくる。あの男より細くて長い、女性的な指先。なんだかドキドキしてしまって余計締め付けてしまう。そのせいで形がはっきりとわかった。
「もっと緩めなさい」
「む、無理…」
そう言うとお兄さまは深くため息をついた。お兄さまをもっと失望させてしまった、僕は焦りでまた涙が浮かんできてしまうのだ。
「ほら、ここを触ってあげるから」
お兄さまの綺麗な片手が僕の緩く芯を持っていたソコをにぎる。最初は優しく気持ちイイところをしごかれ、段々激しく愛撫する。
「ふっ、ぅ、ん、っ!」
「段々リラックスしてきましたね」
お兄さまのアソコを探る指も二本に増やされてぐちゅぐちゅという水音とともに中を探られる。
…なんでこんなことに
「ん、んん…!」
「達してはダメですよ」
イキそうになった瞬間根元をキツく握られイケないもどかしさに僕は震えた
「お兄さまぁ…!」
「自慰でいってはダメですよ。きちんとした子作りで達しなければ」
そう言ってお兄さまは自身のズボンの前を寛げる。
お兄さまのソコは芯をもって立ち上がっており先走りが出ていた。
「お兄さまも…僕で興奮してくれたのですか?」
「ええそうですよ。ほら、こういう時はなんというのでしたか?」
位の高い天使には「お手伝い」や「お助け」などの言葉は使ってはいけない。あくまで自分が慈悲を貰うという前提で話をしなければいけないのだ。
「お、お兄さまのご慈悲を僕のナカで受け止めさせていただきたいです…」
「いいでしょう、ほらきちんと受け止めなさい」
お兄さまの顔に合わず大きくて太いそれが僕の中にずぶずぶと入っていく。十分に蕩けさせられたそこは嬉しそうにお兄さまのモノを咥えていた。
「はっ、嬉しそうですねクローデット」
「っ、嬉しいです…お兄さまのご慈悲をこんなに受け止め――」
言い終わる前に、お兄さまは激しく腰を打ち付けてくる。
お兄さまらしくない荒々しい所作に思わずドキドキしてしまう。それにあわせたように後ろもお兄さまを締め付けてしまう。
「きゃっ、あぁ、んあっ」
「可愛い…クローデットにしっかり種付してあげますから私の子供を産むんですよ?」
「そ、そんなぁ、ひゃぁ、はぁん、あっ」
悪魔や天使などは同性でも精を受ければ妊娠はできる。だけど魔力が高い同士や血の繋がりが近い同士だとそれはかなり難しくなる。僕とお兄さまだと二つとも当てはまってしまうから一回の性交で子供を宿すなんて確率的に無理だ。
それに、こんな汚れた身じゃ綺麗なお兄さまの子供なんて宿せない。
お兄さまは僕の首筋を噛みながら腰を痣ができるんじゃないと思うぐらい強く掴んで突き上げる。
僕はお兄さまに子供を宿すよう期待されているのとそれが一生叶わないことだと思ったら涙が出てきてしまった。
「可愛いクローデット、何を泣いてるのです」
「だって、んっ、お兄さまの子供、こんな汚れた体じゃ、あっ、生めないよっ」
「馬鹿ですね、いずれ人間など一瞬で死にます。そうすれば貴方は天界に戻って来れる。私があの忌まわしき人間を殺せないのは残念ですが…クローデットは汚れてなんていませんよ」
「お兄さま…」
―それに貴方が魔界に落ちても年に四回の世界統一会議では天界と魔界は行き来できるようになります。その時に二人でまた愛を交わしましょう。
そう言って微笑むお兄さまは、どこか寂しげだけど相変わらず美しかった。
僕は幼さゆえの無知でこの言葉を信じたのだ。
あの男が死ぬのなんてすぐだ。それに契約中でもお兄さまと会議であえば寂しくなんかない。年に四回も会えるんだから…
「ふぁっ、んんっ、あ、ぁああ!」
「私も限界、です」
僕が達したと同時にお兄さまが僕の一番深いとことに種付をする。僕は熱くて大量の精液を雪がれるのを感じながら安堵とともに眠りに就いた。
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