「うぅ…」
私は昼下がりの寝台の上で涙目になっていた。
…その、後孔がひりひりして痛いのだ。
だけど女官にも侍従にも薬を塗ってくれなんて頼めないし自分でやるのも怖い。こんなトコロが痛くなるは初めてだ。虚勢などはらずに正直にレジナルドに塗ってもらえれば良かった。
多分、『夜に逢いに来ます』ということは今夜も昨晩みたいに激しく交わるのだろう。今の状態じゃ考えただけでも地獄だ。

「―お待ちくださいっ」
「うるせぇな、陛下と俺の仲なんだからいいだろ?」

止める女官を無視して無遠慮に寝室に入ってきたのはこの国の騎士団長でもあり私に剣を教えてるヴィリバルドだった。
「よっ、陛下。噂じゃ花嫁召喚にストライキを起こしてるっていうことだが見た感じ違う理由っぽいな」
せっかく反抗祝いの酒をもってきたのによっと、軽口を叩きながらヴィリバルドはこちらをみてニヤリと笑った。
「ヴィリバルド騎士団長、いくら貴方様でも療養中の陛下の邪魔は…」
「おいこの女官、うるさいんだがこれが陛下の周りでは普通なのか?」
「…アーネル、下がっていい」
私が女官であるアーネルにそう命じると即座に有能な彼女は部屋を退出した。
それをみてヴィリバルドは寝台の上に座る。別に私の体にそぐわず大きすぎる寝台だからいいのだが戦士という風な彼が座ると雰囲気的にもスペースをとる。

「で、陛下。初めては優しくしてもらえたか?」

レジナルドが言いふらしてるはずはない。なぜ、この男は昨晩のことを。急速に血の気がなくなっていくのが分かる。
そんな私を見てヴィリバルドは豪快に笑いながら言った。
「そんな色気漂わせちゃ誰でもわかるだろ。それにあの陰険宰相の上機嫌っぷり、バカでもわかるね」
「…その口を閉じないと不敬罪で牢屋にいれるぞ」
あらぬところも痛いし頭も痛くなるような男が来ているので私の体調は最悪だ。
「別に恥ずかしがらなくてもいいだろ、いつかはヤられるって考えてなかったのか?」
「…レジナルドは私にそんな感情は抱いてない、と思ってた」
「そりゃ宰相が可哀想だな」
―俺が陛下と話すたびに視線だけで殺されかけたぜ?
ヴィリバルドが豪快に笑う
そんなにレジナルドは私のことを想っていてれてたのだろうか。昨晩はいきなり押し倒され犯された、求婚はされたけどいまいちレジナルドの気持ちが掴めていなかった。
「ま、これから頑張れよ」
そう言って、ヴィリバルドがポンと私の臀部を叩いた。
「―ぁっ!」
「おい、どうした」
ひ、響く…
酷使された腰と後孔に響く騎士らしい強めの打撃に私は顔を歪ませながら耐えた。
「陛下、身体どっか悪いのか?いますぐ医者を…」
「や、やめろ!」
こんなことバレたら死ぬ。
真っ赤になりながら止める私を見て数秒後、合点がいったのかヴィリバルドは厭らしく喉を鳴らした。
「…そんなに辛いなら手伝ってやろうか陛下?」
「うるさい出て行けっ」
「恥ずかしがるなよ、見せてみろ」
勢いよく布団をはがされる。
寝着が乱れて太ももまで晒している私のみっともない姿にヴィリバルドはわざとらしく口笛を吹く。
「そこらの女なんて目じゃねぇな」
太ももをレジナルドとちがった固くて太い指が滑る。身体が辛いので無理に動くこともできない私をいいことにヴィリバルドの悪戯はますますヒートアップしていく。
ギリギリのところまで硬い手が太ももを撫で回す。下着は履いていないのでこのままワンピース型の寝着をめくられれば全て見えてしまう。
「本当にすべすべしていて絹みたいだ。じゃ、辛いトコロを見せてもらおうか」
そう言うと、私の体の下に枕をはさみクルリとひっくり返されてうつ伏せにされる。臀部をヴィリバルドに見せつけているような厭らしい姿だ。恥ずかしくて逃れようとしてもがっしりと腰を掴まれていてできない。
ヴィリバルドの武骨な両手が臀部を押し開いていく。
「真っ赤に腫れてるな。薬でも塗るか?」
「…頼む」
もう恥は脱ぎ捨てた。
ヴィルバルドは寝台の横の物入れから瓶にはいった軟膏をだす。
「ちょっと慣らしてから奥まで塗ろうか」
「なっ!」
ぐいっと臀部の肉を広げられ、信じられないことにヴィリバルドの舌がはじめは表を舐め次第にナカを自由に動き回る。
「やぁっ、ふぅん、だめっ、あん」
「昨日どれくらい虐められたんだ、緩いし腫れてる」

―ゆ、緩い…

聞き捨てならない台詞が聞こえてきてしまった。
腫れてるのはわかる、だけど緩くなっているなんて…
私はこれで今晩もレジナルドを満足させられるのか不安になってしまった。
「…陛下、フェリアール陛下、何真っ青になってんだ」
「だ、だってゆるいって…」
「ああ、ゆるくなってるぞ」
そんな、断言されてしまった
「こんなんじゃレジナルドにどう思われるか…!ヴィリバルド、どうにかしろっ!」
「…やっぱ馬鹿だな陛下は」
なにかぼそりとヴィリバルドは呟いたが焦っている私には届かなかった。
「あーとりあえず締める練習でもすればいいんじゃねーの」
「確かにそうだな…だが、締めるといってもどうするんだ」
「…なにか突っ込んで落とさないようにするとか?」
「名案だが、入れるものがない。」
それに今夜レジナルドが来るのだ、即急に効果がでるのがいい。

「じゃ、俺とセックスしてみるか?」
「…何を言ってるんだ」

冷めた、軽蔑した瞳でこの下劣男を見てしまう。
「おい、そんな目で見るなよ。ただ親切心で俺とセックスすればコツもわかるだろうし締めれば俺にもわかるから協力してやろうってのにこの陛下は…」

確かに、私は男性との性交は昨日が初めてだ。レジナルドを満足させるためにはまだまだ修練が足りない。
「…わかった。私と性行為をしてくれ」
「色気のねぇ言い方だな、まぁあの陛下のお役に立てるならなんなりと」

そういってヴィリバルドは服を脱ぐ。鍛えられた身体が昼の日差しにさらされて私は赤面してしまう。

「…くそっ、可愛いな…」
「なにかいったか?」
「なんでもない」

ヴィリバルドは仰向けだった私の姿勢をひっくりかえして瞳と瞳が合うようにする。
彼の橙のきつい瞳は獰猛な熱を持っていて身体が竦む。
脚をもたれ大きく広げられる。恥ずかしいところがずべて見えてしまう体勢だがこれも修練のためだ。
「ここも、陛下は可愛いな…」
「ほっとけ!」
性器を物珍しそうに弄られる。自分だってあまり女性経験はなく(実際は授業のみである)自慰などもどこか嫌悪感があってしてなかったそこはほかの男性に比べたらまだ未熟なんだろう。
「ほら陛下、教えてやるんだから足ぐらい自分でもて」
「こ、こうか…?」
「…最高だ」
すごく褒められてしまった。
ヴィリバルドの手により大きく開かれた脚を片手づつで持つとまるで自分から見せつけているように思える。
「は、恥ずかしいからはやくいれてくれ…」
「…煽るな」
煽ってなんかいない。
ヴィリバルドは低く唸りながら乱暴に後孔に指を入れてくる。
「い、痛いっ」
「我慢しろ」
そんな、無茶な
腫れている後孔に唾液で濡らしてあるといってもこの男の指は大きすぎる。
「ほら、ちゃんと締め付けろ」
「わ、わかった」
悪戯にナカを弄りまわす指を止めるように力んでみる。そうすると余計異物感が増していき私はとんでもない行為をしてるのではないかと感じてしまう。
「ん、んぅ…」
「ほらよっと」
二本目が無遠慮にナカにはいってくる。今度は二つの指で広げたりバラバラに動いたりしてくるから余計たちが悪い。
「ぁ、はぁ、ぅん」
「陛下のいいところはここか?」
そうして、奥のしこりを指が虐めてくる。
あまりの気持ちよさに達してしまいそうになる。
「ば、馬鹿!締める練習なんだからそんなところ…!」
「バカは陛下だ。あの陰険野郎に昨日もココを散々弄られたんだろ、今日もされるに決まってるだろう」
た、確かにそうだ…こんな弱いトコロ責められた時のために練習しとかないといけない。
「わかったヴィリバルド、もっときつく触ってくれ」
「…ホント、うちの国の未来はどうなるんだ…」
ぶつぶつとヴィリンバルドはつぶやきながら私の弱いところを望み通りたくさん虐めてくれる。
「ん、ふぁ、んんぁっ」
「ほら、もっと締めろ」
そう言いながら三本目の指が入ってくる。私は必死になりながらその指を締め付けていた。
「あ、あ、もう、ぁっ」
軽く、達してしまった。何と堪え性のない身体なんだろう。
昨晩散々達せられた身体は軽く達しただけでも体中が鉛のように重い。
あぁ眠い…
「お、おい馬鹿陛下寝るなっ…俺はまだ」
「ご苦労、だったな……」
慌てているヴィリバルドを無視して私は寝たのだった。


「ふ…んぅ…」
なんだろう、身体がなんか…
違和感にゆっくり目を開けてみると、そこには私を犯しているヴィリンバルドの姿があった。
「な、なにを貴様っ!」
「挿入はしてねぇよ、素股ってやつだ」
それはよかった…じゃなくて
ヴィリンバルドの固くて熱い性器が自身の太ももの間を出たり入ったりしてるのを見てめまいがしてくる。
それに、私の性器とヴィリンバルドのが擦り合わさり変な熱も浮かんでくる。
「はっ…陛下、気持ちいいか?」
「き、気持ちよくなんか…」
「嘘つくなよ」
芯を持ってきた性器を扱かれる。
…気持ちイイけどなんだか癪だ。

こうしてヴィリンバルドが満足するまで私は素股とやらに付き合わされたのだ。

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